CAGED システムを効率よく覚えるためのアイデア その3
マイナーのCAGEDは攻略方法がたくさんある!
マイナーの CAGED を覚えるにはいくつかの攻略法があります。以下に示します。
- メジャーの CAGED の 3度の音を半音下げる
- マイナーペンタの 7度と4度を抜く
- なんならマイナーペンタを弾いちゃう
と言ったようなものです。この記事ではすべてのアプローチを採用しそれぞれを並べて効率よく覚えられるよう手助けができればと思います。
Cmフォーム
CAGED システムの C のフォームの M3rd の位置の確認をしておきましょう。すべての音を弾く場合、5弦をルートとしたこのフォームは小指から運指が始まり、このフォームの中には M3rd が2つ存在していることにも注意しましょう。
画像左下はマイナーペンタトニックスケールです。したがって P4th と m7th が含まれていることに注意しましょう。
画面右下は、マイナーペンタから P4th と m7th を抜いたフォームになります。なんとなく、CAGED の Cフォームの M3rd を m3rd にしたフォームに似ていますね。
Amフォーム
こちらも、先ほどと同じ構成のファイルを用意しました。すべての音を弾く場合、5弦をルートとした時には人差し指から運指が始まるフォームです。
CAGED のフォームでは A フォームであり、M3rd は一つだけ存在します。その M3rd を半音下げたフォームになります。ポジションを確認しておきましょう。
また、下段左下はロックギタリストならばよく使うマイナーペンタのフォームですね。マイナーペンタフォームでは m3rd が2つ登場していることに注目しましょう。
Gmフォーム
Gm となるフォームです。すべての音を弾く場合、6弦をルートとした時には小指から運指が始まるフォームです。m3rd のポジションの確認も忘れないようにしましょう。
マイナーペンタのフォームとしては、「カタチ」でみてしまえばかなり覚えやすいです。凸という感じを横に倒した形に見えませんか?
このフォームは、前述のAmフォームと後述するEmフォームを繋げたり拡張するのにもよく使われるポジションでもあるので音程の関係をよく確認しておきましょう。
Emフォーム
ギタリストが大好きなマイナーペンタのフォームを持つ、Emフォームです。CAEGD上では M3rd が 1 つだけ登場します。その M3rd を半音下げたフォームになります。
隣の、Gmフォームと、Dmフォームまで見えるとかなり広い範囲でのフレージングを可能とさせます。
Dmフォーム
CAGED システム上では音数が少ないので、サクッと音程関係を覚えてしまいましょう。 オクターブ音、Root音から、パワーコード的なP5thとの位置関係と考えると理解がしやすいです。
マイナーペンタ的には、先に登場した Em フォームの拡張をする、と言った扱い方をよくします。
音程を効率よく覚えるためのワークショップ
やみくもにフォームを覚えようとしても、なかなか実践的にならず、頭にも入りにくいので、一つのテーマを用意してみました。
いわゆる Jazz などでの 4度進行時に使われる 7度 - 3度 のアプローチで、フレーズを7度で終わるようにすると、次のコードの3度にスムーズに繋ぎやすくなるといったやつです。
詳しくは次の動画を参考にしてみてください。かなり貴重な情報を得ることができます。
ということで、今回は以下の条件での音の組み合わせを考えてみました。
- 使用する音は P1st、9th、m3rd、P5th、m7th (minor の CAGED に 9th と m7th を足したもの)
- 始まりの音は m3rd、m7thの音に着地
- 登場する音の重複は可とするが、連続での重複は不許可。
- フレーズは 4音構成
m3rd から始まり、m7th で終わる音の組み合わせ
以下に示す数字は度数を表しています。2 は 9th を表しています。この数字の組み合わせの優秀な点は、抽象度が高いので 3 を m3rd と捉えても M3rd として捉えることもでき、Major 7th の練習や 7th練習にも使えます。
ひとまずは m7 コードと捉えつつ minor の CAGED を効率よく覚えてしまいましょう。では組み合わせは以下の通りです。
- 3, 1, 2, 7
- 3, 1, 5, 7
- 3, 1, 3, 7
- 3, 2, 1, 7
- 3, 2, 5, 7
- 3, 2, 3, 7
- 3, 5, 1, 7
- 3, 5, 2, 7
- 3, 5, 3, 7
- 3, 7, 1, 7
- 3, 7, 2, 7
- 3, 7, 5, 7
サンプルフレーズ
以下のパターンを用意してみました。
- 3, 5 ,1, 7
- 3, 7, 1, 7
- 3, 2, 5, 7
- 3, 1, 5, 7
緑色の部分だけが変化しているのがわかりますね!
こんな感じで全部のパターンをやってみてご自身でもしっくりくるやつをストックしておくとアドリブの時に役立ちます。何よりも、音の位置関係を度数で覚えるのに役立ちます。
そして、この練習はまだまだ発展することができます。例えば、
- 11th などの他のテンションを追加してみる
- ドリアンとして捉え M6th を追加してみる
- フリジアンとして捉え、m2nd を追加してみる
- 1〜3 のどれかを選択し、音の種類の数を縛ってフレーズを作ってみる
と言った感じにです。練習がますます楽しくなっちゃいますね!
まとめ - 音の並びに違和感を感じた?
色々なパターンで弾いてみると、音程の位置関係がわかってくると同時に「このフレーズ格好悪いんじゃね?」「次の音は高い方を選択するか?低い音を選択するか?」と言った違和感や疑問を感じたりすることがあるかも知れません。
しかし、4度進行でコードが後ろで鳴っていたり、同じような法則(フレーズの繋ぎ方)でフレージングすると思いっきりハマっていたりすることがるので、単体でのフレーズでの違和感はとりあえずは無視しちゃいましょう。
今はひたすら音程の位置関係を効率よく覚えることに専念しちゃいましょう!